アートをめぐる旅

パリ・ワシントンDCで暮らした共働きの転勤族が、歴史・文化・芸術・自然をめぐる旅をしています。

【世界遺産】 ミレニアムを祝う ストラスブールのノートルダム大聖堂  

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17世紀のタピスリー(全14枚)が展示されるのはクリスマス期間だけ

大聖堂の装飾や様式をじっくりと観察しても、その色にまで注目することはなかなかないかもしれません。“アルザスの赤いバラ” とよばれるこの石の建造物は、和の渋みを感じる赤銅色をしていました。今まででいちばん驚いたのは、クレルモン・フェランの真っ黒な大聖堂。あの黒は火山岩で、パリの白亜のサクレクール聖堂とはまた違う存在感を放っていました。そしてこの赤は、近くを走るワイン街道沿いに連なるヴォージュ山脈の色。樹木や葉や花と同じように、石も豊かな自然の一部であることに気づかされます。

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中世の貴重なステンドグラスも見どころ

来年2015年は、1015年に大聖堂の礎石が置かれてから1000年目を迎えるアニバーサリーイヤー。ミレニアムを記念して、2014年9月から2015年9月までの1年間、さまざまな宗教儀式や文化的イベントが行われています。その長い歴史のなかでは、宗教改革後の一時期をプロテスタントの聖堂として使われていたことから、世界の宗教音楽コンサートなども企画されているそう。

創建当時のロマネスク様式の聖堂は、12世紀から13世紀にかけてゴシック様式に改築され、その規模も徐々に大きくなっていきます。現在見られる高さ142mの尖塔が完成したのが15世紀。その後19世紀まで、キリスト教会一の高さを誇りました。

MILLÉNAIRE DES FONDATIONS DE LA CATHÉDRALE DE STRASBOURG
開催期間 : 2014年9月~2015年9月

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大人気のクレッシュ

こちらは、聖母マリアの生涯を描いたタピスリーと並んで、普段は見ることのできないクリスマス限定のお楽しみ。キリストの誕生を待ち望む待降節(アドヴェント)であるこの時期、大聖堂や教会にはクレッシュ(Crèche)とよばれる馬小屋でのキリスト誕生の場面を再現した模型が出現します。日本ではイタリア式に “プレゼピオ” で通っているクリスマスの装飾です。

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黄金と乳香と没薬を携えた “東方三博士の礼拝”

さすが、世界遺産の大聖堂だけあって、さまざまな聖書の場面を再現した模型が側廊いっぱいに設置されていました。つくりも本格的で美しい。こうして手を変え品を変えビジュアルアーツで聖書を「見せる」手法は、文字が読める現代の私たちにとっても効果抜群です。ほんと、よくできてるなぁ。

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最後は通年見られる、そしてこちらも大人気の天文時計です。数学者が構想し、スイスの時計職人によって16世紀に制作されました。現在の姿は19世紀半ばに再構築されたもの。大聖堂にはちょっと不似合いな感じもしますが、人間の生と死をつかさどる時を告げるからくり時計には天使や死神も配されています。人々がこの時計に科学と宗教の融合を見たのかどうかはさておき、ちょっとした娯楽であったことは間違いありません。

日曜祝日を除く毎日12:30にからくりが動くのを見学することができ(2ユーロ)、12時から説明のフィルムも上映されます。が、12時40分には、派手なアクションを期待した見学者の多くが、残念な反応で時計の前から離れたことをご報告いたしましょう^^(制作時期を考えれば、ちょっと動くだけだってスゴイもんです。)

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